iTOPセミナー参加
- 2026.07.09
- #研修セミナー
― iTOPセミナーで学んだ、正しいセルフケアを一緒に身につける考え方 ―
「歯磨き指導が苦手」という方へ
歯磨きは、言葉で一度説明されただけで完璧にできるものではありません。
「歯医者で歯磨き指導を受けるのが苦手」
「磨けていないと言われると落ち込む」
「教わったときは分かるけれど、家に帰るとうまくできない」
このように感じたことはありませんか?
歯磨きは毎日行う身近な習慣ですが、実はとても繊細な技術です。
力加減、角度、動かし方、使う道具が少し違うだけで、汚れの落ち方は大きく変わります。
当院では、歯磨き指導を「注意する時間」ではなく、患者様と一緒に正しい方法を身につけるための時間と考えています。
iTOPセミナーにスタッフが参加しました
世界的な予防プログラムを学び、日々のセルフケア指導に生かしています。
2026年6月14日、新潟市で開催された予防歯科の世界的プログラム「iTOPセミナー」に、当院スタッフが参加しました。
iTOPは、ただ知識を学ぶだけではなく、実際に手を動かしながら、患者様にどう伝えるかまでを学ぶ予防プログラムです。
今回の学びの中心にあったのが、
「TOUCH To Teach」
という考え方です。
これは、言葉で説明するだけではなく、実際に手をとってサポートし、体で覚えていただくという意味です。
TOUCH To Teach|手をとって、一緒に覚えるセルフケア
できないことを責めるのではなく、できるようになるまで一緒に練習します。
言葉で「やさしく磨いてください」と言われても、実際にどれくらいの力なのかは分かりにくいものです。
今回のセミナーでは、歯や歯ぐきを傷つけないための力加減として、いつもの半分ほどの力、目安として約50g程度という感覚を学びました。
しかし、この力加減は数字で聞くだけでは身につきません。
だからこそ当院では、患者様の手を一緒にとりながら、
- どのくらいの力で当てるのか
- どの角度で当てるのか
- どのように小さく動かすのか
を、実際に体感していただくことを大切にしています。
うまくできなくても大丈夫です。
できないことで怒ることは絶対にありません。
一緒に少しずつ覚えていけばよいのです。
正しい道具を選ぶことも予防の一部です
やわらかく密度の高い歯ブラシを、適切な角度と力で使うことが大切です。
予防歯科では、「何を使うか」もとても重要です。
硬い歯ブラシでゴシゴシ磨くと、汚れが落ちるどころか、歯ぐきや歯の根元を傷つけてしまうことがあります。
iTOPでは、スウェーデンなどの予防先進国でも使われているクラプロックスのような、やわらかく密度の高い歯ブラシを用いたケアも学びます。
大切なのは、
- やわらかいブラシを使うこと
- 歯と歯ぐきの境目に45度くらいで当てること
- 強くこすらず、やさしい力で動かすこと
です。
これにより、歯や歯ぐきを傷つけずに、虫歯や歯周病の原因となる細菌の膜を効率よく落とすことができます。
予防は「強く磨くこと」ではありません。
傷つけずに、必要な場所の汚れを落とすことです。
歯と歯の間のケアが、歯ぐきを変えます
歯間ブラシを正しく使うことで、歯ぐきの炎症改善につながります。
虫歯も歯周病も、歯と歯の間から始まりやすい病気です。
どれだけ丁寧に歯ブラシをしていても、歯と歯の間には毛先が届きにくい場所があります。
そこで大切になるのが、自分に合ったサイズの歯間ブラシです。
サイズが合っていないと、汚れが取れなかったり、逆に歯ぐきを傷つけたりすることがあります。
当院では、患者様のお口に合わせて歯間ブラシのサイズを確認し、無理なく使える方法を一緒に練習します。
歯ぐきの炎症は、正しい道具と正しい使い方が続くことで、目安として約10日ほどで変化を感じられることがあります。
もちろん個人差はありますが、ご自身のケアで歯ぐきが引き締まっていくことを実感できると、予防は「やらされるもの」ではなくなります。
自分で自分を良くしていける習慣に変わっていきます。
当院が大切にしているセルフケア指導
患者様の生活に合わせて、続けられる方法を一緒に探します。
完璧な歯磨きを毎日続けることは、誰にとっても簡単ではありません。
仕事、家事、育児、体調、生活リズム。
お口のケアは、その方の生活の中で続けられる形でなければ意味がありません。
当院では、
「これをやってください」
と一方的に伝えるのではなく、
「これならできそうですね」
「まずはここから始めましょう」
という形で、患者様に合わせたセルフケアをご提案しています。
予防歯科は、医院だけで完結するものではありません。
患者様と私たちが一緒に取り組むことで、はじめて長く続くものになります。
まとめ|歯磨き指導は、できないことを責める時間ではありません
正しい道具と力加減を一緒に身につけることで、予防は前向きな習慣になります。
今回のiTOPセミナーを通して、改めて感じたのは、セルフケア指導の本質は「教えること」ではなく、一緒にできるようになるまで支えることだということです。
歯磨きが苦手でも大丈夫です。
歯間ブラシを使ったことがなくても大丈夫です。
過去に指導で嫌な思いをした方でも、安心してご相談ください。
当院では、怒らず、責めず、患者様のペースに合わせて、正しいセルフケアを一緒に身につけるサポートを行っています。
よくあるご質問(FAQ)
Q1:歯磨き指導で、上手く磨けていないと怒られそうで怖いです
A:怒ることは絶対にありません。
当院では、磨けていない部分を責めるのではなく、「どうすれば無理なく改善できるか」を一緒に考えます。できないことを指摘するのではなく、できるようになるためのサポートを大切にしています。
Q2:歯ブラシだけでなく、歯間ブラシも絶対に必要ですか?
A:多くの方にとって、歯間ブラシはとても重要です。
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れを十分に落とせないことがあります。特に歯ぐきの炎症や歯周病予防には、ご自身に合ったサイズの歯間ブラシを正しく使うことが大切です。
Q3:電動歯ブラシと手磨き、どちらが良いのでしょうか?
A:どちらが良いかは、お口の状態や使い方によって変わります。
電動歯ブラシも手磨きも、正しく使えば有効です。大切なのは、道具そのものよりも、力加減・当て方・継続できるかです。当院では患者様に合った方法を一緒に確認します。
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