審美歯科治療とは
- 2022.09.07
- #治療
審美歯科とは?
一般的に審美歯科とは歯や口元の「美しさ」に焦点を当てた総合的な歯科治療のこと
と提唱されています。
本来、歯科治療には「虫歯や歯周病を治す」という疾患に対する処置であること。
また、「よく噛めるようにする」といった機能面の回復、リハビリテーションするような再建治療が挙げられます。
そして、「形がきれいで白い歯にする」ことや「歯並びを美しく整える」といった見た目の改善のための審美歯科治療があります。
これまではこのようにジャンル別で行われてきた歯科治療ですが、昨今はあらゆるジャンルを一口腔単位として捉える、口腔も器官の一つとして全身から診て考える包括的歯科治療が浸透してきています。
そういったことから、審美歯科もまた、ただ美しいだけでなく、機能的、衛生的、親和的、持続的、、、など求められる基準が高まっています。今の求められる審美歯科治療は多岐に渡り、新しい技術は増え、これまで行われていた施術に関しても新たな裏付けがされてきているものまであります。
審美歯科治療が結果、口腔健康に繋がる要素となることも多く、見た目のコンプレクス解消を目的に歯科にきた方も健康に興味を持つことが実は多いのです。
では審美歯科治療の中身のついても話を進めていきましょう。
まずイメージとして多いのはセラミック治療でしょう。
セラミック治療といったくくりで歯科医院で説明を受けると思いますが、ひとえにセラミック治療といっても実は様々種類があります。
昔はメタルにセラミックを焼き付けてて作るセラミックもありました。最近では強度という問題点をジルコニアという素材が解決してきたことで台頭してきました。
ニケイ酸リチウムを主成分とするe-maxといった素材も透明感があり美しい素材で広く用いられています。
その他、セラミックとプラスチックを混ぜたハイブリッドセラミックといったものも古くからあります。過去には修理がし易い、他のセラミックに比較して低価格で提供し易いといった点から私も施術したことはありましたが、変色や汚れの停滞のし易さから当院では今は取り扱いしておりません。
これら、全てを含めてセラミック治療と言うので、気をつけておきたいところですが、患者さんにしてみれば区別できないのは無理もありません。
クリニックのホームページや院内での説明でしか判別の機会がないでしょう。しっかりと説明を確認することが大事です。
また昨今、当院でも用いることの多いジルコニアですが、これもまた種類により、透明度、強度などが異なり部位や、歯並びにより使い分けが必要です。過去の投稿でジルコニアについてはお話しているのでここでは割愛します。
最新が良いというわけではなく特徴を理解し、術者が使いこなすことが一番大切です。
また、ただ白いではなく、それを支える周囲の歯肉の治療も含めセラミックを使った審美治療といえるでしょう。歯肉の形は外科処置でコントロールする場合もありますが、状態次第では歯茎の際の被せの形でもコントロールできます。特に前歯に関しては歯茎との調和がとれてこそ美しいです。予後に関しても長期に美しくあるためには歯肉は大切です。被せが経年劣化せずとも歯肉が極端に下がっていけば審美性は損ないます。審美歯科における長期予後のポイントは壊れないではないのです。美しく、機能的で長く維持できることです。
では少し話を変え、続いては審美歯科の歯並びの分野について話しましょう。
歯並びと言えば矯正でしょう。歯並びを削らずに美しくするといった点では矯正は非常に有効です。
古くからワイヤーでの歯並び矯正が使われていますが、最近ではインビザラインを始めとしたマウスピース(アライナー)を用いた矯正が注目を浴びています。当院でもインビザラインGOという前歯に特化したアライナー矯正を行っています。
しかし、流行りのアライナー矯正が良いのかと言われるとそういうわけではありません。確かにインビザラインのようなアライナーは治療中も審美的で、良い点もありますが、ワイヤー矯正も必要な場面が多くあります。あくまでアライナー矯正も手段の一つです。
当院でも適応ではない場合にはおすすめ致しません。
歯並びを治すということは何も見た目だけの解決ができるというメリットだけではありません。
歯並びが綺麗ということは汚れが溜まりにくく、虫歯や歯周病のリスクは下がります。また歯を支えてくれる骨も平坦になることからも歯周病リスクを下げる要因となるのです。また噛み合わせの意味でも力が均一に当たることで、歯の組織やセラミックなどの被せ物を壊してしまう可能性を低くしてくれるという利点もあるのです。
つまり矯正は見た目だけでなく、結果、細菌感染リスクを下げ、機能的に噛み合わせの力を発揮するのにも役立っているのです。
それから審美歯科の分野で忘れてはいけないのは、ホワイトニングですね。
疾患の無い方々にしてみれば、ホワイトニングが1番、歯という分野では身近かもしれません。
歯科だけではなくサロンなどでもホワイトニングができるところがあるので認知されていることでしょう。
このホワイトニングこそ、見た目の改善のためだけというイメージでしょう。歯の白さは清潔感を演出し、プライベートやビジネスシーンなどで活躍します。しかし、医療という観点からもホワイトニングは実は効果的なのです。
ホワイトニングの薬剤により、歯の表面のペリクルというタンパク質が取り除かれるため、歯の石灰化が促進しやすくなると分かってきています。
歯を守る観点からホワイトニングも有用なのです。
審美歯科の一部を語りましたが、まだまだいろんな分野があります。歯肉の移植による審美回復、歯肉のピーリングなどなど、様々な審美歯科治療があります。どれも必ずしも美容的な要素の面だけの治療ではないというこをご理解頂けると幸いです。
当院での審美歯科治療では院長の考え方もあり、基本的に審美歯科治療といえるものは結果、疾患の再発予防、治療後の長期予後を図れることを目的とし、理念の「天然組織保存」をゴールとしています。
見た目が綺麗なだけの審美歯科治療の時代ではないのです。
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