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下顎隆起(骨隆起)を切除した一例

  • 2022.07.21
  • #治療
こんにちは。デンタルオフィスK、院長の三上です。

今回は当院で行った下顎隆起を切除した一例です。患者様から資料をご提供頂きましたので実際の術前後の写真を掲載いたします。



骨隆起って何?

骨隆起とは骨が刺激により通常よりも大きく発育しコブのように盛り上がってしまったものを言います。お口の中でも顎骨の様々な箇所で隆起することがあります。骨隆起の部位は歯肉が薄くなっているため歯肉が白っぽく見えます。お口の中をマジマジと見ることも少ないので気づいていない方がほとんどです。



骨隆起がなぜできるのか?

骨隆起は強い力の負荷がかかる場所にできてきます。これは強い力に骨が耐えられるように発育していると考えられています。就寝時に歯ぎしり・食いしばりがある方や競技中に食いしばる競技をされている方に多く見られます。


骨隆起の判別

骨隆起は骨のため硬いのが特徴です。炎症性の膿瘍、嚢胞、良性・悪性腫瘍などは内容物を含むため硬さがないものがほとんどです。

骨隆起は発育するため長い時間をかけて徐々に大きくなります。炎症を伴うわけではないので痛みはありませんが、骨隆起部の粘膜は薄いため食べ物や入れ歯が当たると痛みを感じることがあります。



骨隆起に対する処置

処置としては
・経過観察
・マウスピースによる予防
・切除術

が挙げられます。

まず、骨隆起は炎症性病変ではないため日常生活にいて支障がなければ大半が経過観察となります。

ただし骨隆起がある方は歯ぎしり・くいしばりによって、歯牙や歯槽骨・顎関節への影響も考えられるためマウスピースによる予防をお勧めすることも多いです。スポーツをされる方はスポーツ用のマウスガードも効果的です。


日常生活において食事で疼痛を伴う、入れ歯が当たって痛い、骨隆起が邪魔で入れ歯が作れないなどといった方には骨隆起の切除術を施します。(保険適応します。)


 
骨隆起の切除は外科手術となります。患部の歯肉を切開・剥離し余分な骨隆起を切除します。その後、切断面を骨やすりを用いて滑らかにして縫合して終えます。今回、当院では下顎骨の下顎隆起を切除しました。患者さんは食事の際の疼痛を主訴に外科手術の選択をされました。術後、食事の際の痛みからは解放されたと伺っています


このように骨隆起を取ることでQOL(生活の質)が向上することもあります。外科手術はリスクもありますので術前に良く相談することをおすすめします。侵襲が大きい場合には総合病院などにご紹介となる場合もあります。



骨隆起を始めお口の中の隆起や出来物が何か不安なときには歯医者に相談してみてください







 

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