メインテナンスって何をしているの?
- 2022.10.07
- #治療
歯科治療が終えた後、定期的なメインテナンスを歯科医院でお勧めされることは多いですよね?
では、なぜ私達、歯科医療従事者はメインテナンス(予防歯科)をおすすめするのでしょうか。今回はその理由や実際、何をしているか語りましょう。
『予防歯科』という言葉はもう一般的な言葉として認識が広まってきたことは本当に喜ばしいいことです。様々な情報媒体を通してホームケアの仕方やデンタルケアグッズの商品などの情報が集まりやすくなっています。そんな中、歯科医院のプロケアまでしっかりと受けている方はどのくらいいるのでしょうか。残念なことに日本においては、まだまだ歯科医院でのプロケアを受けている方の割合は少ないです
昔から、歯医者で治療が終わるとお決まりのフレーズで『◯ヶ月後に定期検診に来て下さい』なんてこと言われたことありませんか?『せっかく長い治療が終わったのにまた通うの?』と思う方も多いでしょう。歯医者に何回も通わされる、何回も治療される、、、なんて言葉もよく聞きます。
そう思うのも無理はありません。それは歯科医院にお口の予防で通う価値を感じてないからです。誰しも価値を感じないものを買ったり、利用したりしませんよね。ましてや時間を費やしてまで通うわけですから、なおさらです。
私たちのクリニックでは3〜4ヶ月おきのメインテナンスをおすすめしていますが、その理由としては虫歯や歯周病の原因となる細菌がバイオフィルムという病原リスクが高まり成熟するサイクルが3〜4ヶ月だからです。そして、これはホームケアや薬剤だけでは除去不可能なため機械的にプロケアで取り除くしか方法が無いためプロケアを推奨しているわけであります
ただ、こういったエビデンス(医学的根拠)を専門家から説明されたところで通う理由にはならないでしょう。目に見えないもので実感が湧きにくいでし、なんとも症状がなくても通う理由にならない人もいるでしょう。こんな説明、歯科医院で飽きるほど聞いていることでしょう。
なぜしつこく説明するのか?それは私たちお口のプロが嫌というほどメインテナンスしていなく放置した後の将来像を治療で見てきているからです。
歯が抜けた、歯が割れた、歯茎が下がった、口が臭い、噛めない、、、、、、皆さん悩みは多くなり、その症状は連鎖します。
たかが1本の歯のトラブルがお口全体に広がることなど多々あることなのです
たかが1本の歯のトラブルを解決したあと、お口の中を予防的に整備していけば、そういった将来のお口の危機から逃れることができます。
また、経済的にも予防歯科はメリットが大きいです。歯科治療において医療費の負担が大きくなってしまうほとんどがクラウン・インレーといった被せ物、入れ歯、インプラントといった、組織を失った部位に対する噛み合わせを再建する治療です。国が7割近く負担してくれる保険治療においても患者さんの負担は大きくなります。また一度被せたものは永久的ではなく必ず経年劣化するため、再治療が必要な時期を迎えるとさらに医療費の負担は増えるでしょう。天然組織の治療を最小限に抑える、治療しないようにする予防歯科が一番経済的です
時間的に考えても、噛み合わせを再建する、重度の歯周炎を治す治療は来院回数が増え、再診療がその都度かかり負担が大きいです。3〜4ヶ月に1回の来院でその都度完結する予防歯科と痛くなるたび何回通うか予測のつきにくい治療に貴重な時間を費やすのとどちらが負担が経済的でしょうか。
天然組織を残す価値、時間の価値、お金の価値を大切にされている方は歯科医院からの説明などなくとも自ずと歯科医院にいらっしゃいます。なので必要以上の長時間にわたる予防に対するしつこい説明を何度もすることは当院ではありません。私たちはその価値を守るために必要な技術を提供するよう努め、それを必要だと思っている患者さんとの時間を一番大切にしています
価値観は人それぞれですし、価値を感じる、必要とするタイミングは人それぞれ違います。生活を続ける上で時間を作れない時期もあることでしょう。その時期が来たときに思いが一致すればともに予防に向かっていければ良いな、、、くらいに思っています
私の予防歯科に対する思いはこの程度にして、実際何をしているのか話しましょう。
先程、虫歯や歯周病の原因となる細菌がバイオフィルムという病原リスクが高まり成熟するサイクルが3〜4ヶ月なため機械的にプロケアで取り除くと話をしました。
歯石を取るだけなんでしょ?と思いますよね。
歯石だけをとっているわけでは無いのです。また歯石がついていないところに、歯石取りの機械を当ててしまうと余計な傷をつけてしまうため逆効果な場合もあります。まずは、どんな予防・メインテナンスが必要か判断することが大切です。
当院の場合ではメインテナンスに入る前の治療の段階でお口全体が撮影できるパノラマレントゲン(必要に応じて14枚法)、口腔内写真、歯周検査などを行います。これらは口の中の状態を把握し、経年的な変化、病的変化を見逃さないために行なっています。
その後、メインテナンスに入り予防歯科のステージになってからも定期的な歯周検査、1〜2年に1回程度のレントゲン診査も行います。
なぜこれらの検査が必要となるのでしょう?
まずレントゲンに関しては、口腔疾患は歯や骨などの硬組織に変化をもたらすものが多いので、目で見た視診酒では不十分です。極端に頻繁に撮影する必要はありませんが、胸のレントゲン撮影するのと同様、レントゲンでしか発見できないものもあるため必要な診査です。自覚症状が無くとも顎骨内の疾患が見つかるときもあります。
歯周検査はレントゲンの2次元、平面的な診査では足りない情報を得るだけでなく、レントゲンでは写らない歯肉の状態、出血や膿が出てこないか確認しています。チクチクするのが苦手な方もいるとは思いますが、検査で痛みが伴うのは炎症があることも教えてくれています。
口腔内写真は歯肉や歯の色・形の変化、噛み合わせの状態を記録しています。組織の経年的変化、病的変化を確認します。また口腔癌のような口腔粘膜疾患には口内炎などと見分けがつきにくいことがありますので、健全な状態との比較にも役立ちます。
歯などは不意な事故などで折れてしまっても、過去のデータを元に組織の形を復元するのにもカラー写真は役立ってきます。
検査は疾患を始め、変化を見逃さない、予防し疾患・治療を予測するにあたり非常に重要なのです。
これらを元に一見ただの歯石取りと感じるかもしれませんが、現時点で、どのような予防が必要でどのような機械・薬品で予防するかということが大切なのです
あなたのお口の天然組織は非常に価値が高いものです。時間やお金をかけるのは治すための人工物ではなく、あなた自身の価値ある天然組織にかけて欲しいと思っています。
今はまだ予防歯科に興味がない方もご自身の自然な口腔組織の価値を感じたとき、ともに予防の助けが歯科医院でできればと考えています。
では、なぜ私達、歯科医療従事者はメインテナンス(予防歯科)をおすすめするのでしょうか。今回はその理由や実際、何をしているか語りましょう。
『予防歯科』という言葉はもう一般的な言葉として認識が広まってきたことは本当に喜ばしいいことです。様々な情報媒体を通してホームケアの仕方やデンタルケアグッズの商品などの情報が集まりやすくなっています。そんな中、歯科医院のプロケアまでしっかりと受けている方はどのくらいいるのでしょうか。残念なことに日本においては、まだまだ歯科医院でのプロケアを受けている方の割合は少ないです

昔から、歯医者で治療が終わるとお決まりのフレーズで『◯ヶ月後に定期検診に来て下さい』なんてこと言われたことありませんか?『せっかく長い治療が終わったのにまた通うの?』と思う方も多いでしょう。歯医者に何回も通わされる、何回も治療される、、、なんて言葉もよく聞きます。
そう思うのも無理はありません。それは歯科医院にお口の予防で通う価値を感じてないからです。誰しも価値を感じないものを買ったり、利用したりしませんよね。ましてや時間を費やしてまで通うわけですから、なおさらです。
私たちのクリニックでは3〜4ヶ月おきのメインテナンスをおすすめしていますが、その理由としては虫歯や歯周病の原因となる細菌がバイオフィルムという病原リスクが高まり成熟するサイクルが3〜4ヶ月だからです。そして、これはホームケアや薬剤だけでは除去不可能なため機械的にプロケアで取り除くしか方法が無いためプロケアを推奨しているわけであります

ただ、こういったエビデンス(医学的根拠)を専門家から説明されたところで通う理由にはならないでしょう。目に見えないもので実感が湧きにくいでし、なんとも症状がなくても通う理由にならない人もいるでしょう。こんな説明、歯科医院で飽きるほど聞いていることでしょう。
なぜしつこく説明するのか?それは私たちお口のプロが嫌というほどメインテナンスしていなく放置した後の将来像を治療で見てきているからです。
歯が抜けた、歯が割れた、歯茎が下がった、口が臭い、噛めない、、、、、、皆さん悩みは多くなり、その症状は連鎖します。
たかが1本の歯のトラブルがお口全体に広がることなど多々あることなのです

たかが1本の歯のトラブルを解決したあと、お口の中を予防的に整備していけば、そういった将来のお口の危機から逃れることができます。
また、経済的にも予防歯科はメリットが大きいです。歯科治療において医療費の負担が大きくなってしまうほとんどがクラウン・インレーといった被せ物、入れ歯、インプラントといった、組織を失った部位に対する噛み合わせを再建する治療です。国が7割近く負担してくれる保険治療においても患者さんの負担は大きくなります。また一度被せたものは永久的ではなく必ず経年劣化するため、再治療が必要な時期を迎えるとさらに医療費の負担は増えるでしょう。天然組織の治療を最小限に抑える、治療しないようにする予防歯科が一番経済的です

時間的に考えても、噛み合わせを再建する、重度の歯周炎を治す治療は来院回数が増え、再診療がその都度かかり負担が大きいです。3〜4ヶ月に1回の来院でその都度完結する予防歯科と痛くなるたび何回通うか予測のつきにくい治療に貴重な時間を費やすのとどちらが負担が経済的でしょうか。
天然組織を残す価値、時間の価値、お金の価値を大切にされている方は歯科医院からの説明などなくとも自ずと歯科医院にいらっしゃいます。なので必要以上の長時間にわたる予防に対するしつこい説明を何度もすることは当院ではありません。私たちはその価値を守るために必要な技術を提供するよう努め、それを必要だと思っている患者さんとの時間を一番大切にしています

価値観は人それぞれですし、価値を感じる、必要とするタイミングは人それぞれ違います。生活を続ける上で時間を作れない時期もあることでしょう。その時期が来たときに思いが一致すればともに予防に向かっていければ良いな、、、くらいに思っています

私の予防歯科に対する思いはこの程度にして、実際何をしているのか話しましょう。
先程、虫歯や歯周病の原因となる細菌がバイオフィルムという病原リスクが高まり成熟するサイクルが3〜4ヶ月なため機械的にプロケアで取り除くと話をしました。
歯石を取るだけなんでしょ?と思いますよね。
歯石だけをとっているわけでは無いのです。また歯石がついていないところに、歯石取りの機械を当ててしまうと余計な傷をつけてしまうため逆効果な場合もあります。まずは、どんな予防・メインテナンスが必要か判断することが大切です。
当院の場合ではメインテナンスに入る前の治療の段階でお口全体が撮影できるパノラマレントゲン(必要に応じて14枚法)、口腔内写真、歯周検査などを行います。これらは口の中の状態を把握し、経年的な変化、病的変化を見逃さないために行なっています。
その後、メインテナンスに入り予防歯科のステージになってからも定期的な歯周検査、1〜2年に1回程度のレントゲン診査も行います。
なぜこれらの検査が必要となるのでしょう?
まずレントゲンに関しては、口腔疾患は歯や骨などの硬組織に変化をもたらすものが多いので、目で見た視診酒では不十分です。極端に頻繁に撮影する必要はありませんが、胸のレントゲン撮影するのと同様、レントゲンでしか発見できないものもあるため必要な診査です。自覚症状が無くとも顎骨内の疾患が見つかるときもあります。
歯周検査はレントゲンの2次元、平面的な診査では足りない情報を得るだけでなく、レントゲンでは写らない歯肉の状態、出血や膿が出てこないか確認しています。チクチクするのが苦手な方もいるとは思いますが、検査で痛みが伴うのは炎症があることも教えてくれています。
口腔内写真は歯肉や歯の色・形の変化、噛み合わせの状態を記録しています。組織の経年的変化、病的変化を確認します。また口腔癌のような口腔粘膜疾患には口内炎などと見分けがつきにくいことがありますので、健全な状態との比較にも役立ちます。
歯などは不意な事故などで折れてしまっても、過去のデータを元に組織の形を復元するのにもカラー写真は役立ってきます。
検査は疾患を始め、変化を見逃さない、予防し疾患・治療を予測するにあたり非常に重要なのです。
これらを元に一見ただの歯石取りと感じるかもしれませんが、現時点で、どのような予防が必要でどのような機械・薬品で予防するかということが大切なのです

あなたのお口の天然組織は非常に価値が高いものです。時間やお金をかけるのは治すための人工物ではなく、あなた自身の価値ある天然組織にかけて欲しいと思っています。
今はまだ予防歯科に興味がない方もご自身の自然な口腔組織の価値を感じたとき、ともに予防の助けが歯科医院でできればと考えています。
📍 上越インター前
生体に調和した機能美を目指す予防型歯科医院 》》 デンタルオフィスK
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