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TCH(歯列接触癖)

  • 2024.10.19
  • #治療

今回は『TCH(Tooth Contacting Habit)」 : 歯列接触癖』についてお話しします。『歯牙接触癖』や『上下歯列接触癖』などと呼ばれることもあります。普段の生活で、無意識に歯を軽く噛み合わせていることはありませんか?これがまさにTCHです。今回は、このTCHが私たちの口腔健康にどのような影響を与えるのか、また改善方法についても触れていきたいと思います。


 

< TCHって何? >

TCHとは、日常生活で上下の歯を無意識に接触させる癖のことを指します。通常、食事や話をするとき以外は、上下の歯は自然に離れているのが理想的です。しかし、TCHがあると、無意識に長時間歯を接触させてしまい、口腔内にさまざまな問題を引き起こすことがあります。


 

< TCHの原因 >

TCHの主な原因としては、ストレスや緊張が挙げられます。日々の生活でストレスを感じると、無意識に歯を噛みしめてしまうことが多くなります。また、集中しているときや、何かに没頭しているときも、歯を接触させてしまうことがあります。特にデスクワーク中やスマートフォンを操作しているときにTCHが見られることが多いです。



 

< TCHがもたらす影響 >

TCHは歯ぎしりや食いしばりのような強い力が加わっているわけではありませんが、弱い力であってもそれが長期間続くと、以下のような問題が発生する可能性があります。

1. 歯や歯周組織への負担

歯を長時間接触させることで、歯や歯周組織に過度な負担がかかります。これが原因で歯の摩耗や、歯周病が進行するリスクが高まります。

2. 顎関節症の原因に

TCHは顎関節(TMJ)にも負担をかけ、顎関節症(顎の痛みや開口制限など)の原因になることがあります。特に、顎に痛みを感じる方や、口を開ける際にカクカクと音が鳴る方は、TCHが影響している可能性があります。

3. 頭痛や肩こり・首こり

TCHは顔面筋や首、肩の筋肉にも影響を及ぼします。無意識に歯を噛みしめることで筋肉が緊張し、これが原因で頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。

日中のTCHによる筋肉の緊張が続いたまま就寝した場合、夜間の歯ぎしりや食いしばり(ブラキシズム)が悪化する場合があります。


 

< TCHの改善方法 >

TCHを改善するためには、まず自分の癖に気づくことが大切です。以下のポイントに注意してみましょう。

1. 歯は「離れている」状態が自然

日常生活の中で、上下の歯が軽く接触していると感じたら、意識的にリラックスして口元を軽く開けるようにしましょう。歯は、基本的には話すときや食事のとき以外は接触していない状態が正常です。

2. 口腔リラックスの習慣をつける

緊張やストレスを感じたときは、深呼吸をして口元をリラックスさせる習慣をつけましょう。特に仕事や家事で集中しているときは、定期的に口周りの緊張をほぐすストレッチを取り入れると効果的です。

3. リマインダー(メモ)を活用する

普段目にすることが多い場所に、『歯を離す』や『リラックス』、『力を抜いて』などと記入した紙や付箋を貼り付けましょう。

メモに目に止まった時に、歯が接触しているようならすぐに離すようにしましょう。これを繰り返していくうちに条件反射的に歯が接触した時に、歯が離れるようになります。


 

< まとめ >

TCH(歯列接触癖)は、無意識に起こる習慣ですが、放置すると歯や顎、全身にまで影響を与える可能性があります。まずは自分の癖に気づき、日常生活の中で歯を接触させないよう意識することが重要です。もし症状が深刻な場合は、早めに相談することをおすすめします。

皆さんも、TCHに気をつけて、健康な口腔環境を保ちましょう。




 

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