ボトックス治療
- 2024.10.07
- #治療
最近は歯ぎしりや食いしばり、また、それらからくる首こり肩こり、偏頭痛でお悩みの方が多くいらっしゃいます。
無意識に食いしばっていたり、ある時ふと食いしばっていることに気付く方や、眠っている最中に歯ぎしり食いしばりをしていて、朝起きたときに顎が疲れている、怠さを感じる。またはパートナーに指摘されたりして気付く方もいます。
また、歯ぎしり食いしばりで歯にヒビが入ったところを起点にむし歯になってしまったり、歯や歯の根が割れたりする方も増えてきました。
歯ぎしり・食いしばりは歯を破壊し、身体にも様々な障害を起こしますので、早めの対策が必要になるかもしれません。
歯ぎしり・食いしばりの原因や弊害、ボトックス治療などを併用した対策についてお話しします。
歯ぎしりや食いしばりの原因としてはストレスだったり、勉強や仕事などに集中しているときに無意識に歯を接触させてしまうことがあるようです。
寝ている間は、無意識にしてしまうため難しいですが、起きている間は意識的に歯を接触させないよう気をつける、食いしばっていると感じたらすぐ離すなどする必要があります。(認知行動療法)
また現代の食事は柔らかい食べ物が多く、前歯を使わずに奥歯で噛む習慣が付いてしまい、奥歯で噛むことで筋肉に強い緊張が生まれ、脳がその緊張を記憶するため睡眠中でも奥歯では歯ぎしり・食いしばりするという悪習慣が生まれてしまいます。
これが習慣化すると、咬筋が発達してエラが張っているように感じます。
スマートフォンの普及や、パソコンを使った仕事や作業、タブレット学習などで下を向く姿勢が増えたことも原因として考えられます。
【歯ぎしりや食いしばりの影響】
・肩こり、首こり、頭痛
・起床時の倦怠感(顔、顎の筋肉の疲れ)
・顎関節症
・歯が欠ける、割れる
・むし歯になりやすい
・詰め物や被せ物が外れやすい、壊れる
・歯がすり減り、知覚過敏症がおこる
・歯周病を助長する
・エラが張り、顔が大きく見える
【歯ぎしり・食いしばりのチェックリスト】
・日中に上下の歯があたり食いしばっている元に気がついた
・朝起きたときに顎や、その周囲の筋肉に疲れを感じる (熟睡できていない感じがある)
・歯ぎしりや食いしばりを指摘されたことがある
・首こり、肩こりがある
・以前よりエラが張ってきて、顔が大きくなったと感じる
・頬の筋肉に張り、コリがある
・知覚過敏の歯がある
・詰め物が外れるのを繰り返す
・歯がすり減って噛みにくいところがある
・歯でお口の中を傷つけたり、口内炎になったことがある
歯ぎしりや、食いしばりによる影響が出てきているようであれば、認知行動療法と併せてボトックス治療で対処する方法も有効と考えます。
ボトックスとは、ボツリヌストキシンと呼ばれる複合毒素から毒素を取り除き抽出したタンパク質の一種です。
美容医療においてはシワ改善で施術することで有名ですが、歯科では筋肉を弛緩させ、歯ぎしりや食いしばりを緩和する目的で行います。
歯科ボトックス治療によって得られるメリットとしては、以下が挙げられます。
・歯ぎしり、食いしばりの緩和
・発達した咬筋(エラ)を弛緩させる
・歯ぎしりが原因の口腔内のトラブルの軽減
ただ、ボトックス治療によって得られた効果は永続的なものではないので注意が必要です。
効果の持続力には個人差がありますが4〜6ヶ月が目安になるので、定期的に治療を行うことで効果の持続と症状の改善が期待できるでしょう。また、定期的に行っていくと持続時間が長くなっていく傾向もあるようです。
投与が必要な時期や、投与量を判断するためには定期検査の受診をお願いしたいと思います。定期検査にいらっしゃれない患者様には当院でのボトックス治療はお断りする場合がありますのでご了承ください。
歯ぎしりや食いしばりによる口腔内、顎関節のトラブルを抱えている方は非常に多いと感じています。
ボトックス治療は非常に有効な治療ですが、このトラブルには様々な要因が関係し、他の症状とも複合している場合があるため慎重な治療計画をおすすめします。
まずは負担の少ない認知行動療法や、夜間のマウスピースの使用、咀嚼筋マッサージ、電気刺激で筋肉をほぐす治療もありますのでご相談ください。
📍 上越インター前
生体に調和した機能美を目指す予防型歯科医院 》》 デンタルオフィスK
記入者この記事を書いたメンバー
