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当院の感染対策

  • 2021.12.03
  • #感染対策
当院では来院される皆様の感染防止のための設備・設計を行なっております
開院時期に全国的にコロナウイルス感染症が拡大していたということもありますが、それだけの対策としているわけではありません。治療時に飛沫が飛散することが多い歯科医院では他の患者さんの飛沫による感染リスクを遮断しなければなりません。

口腔内で使用するタービンなどの高速切削器具(虫歯などを削る)や超音波スケーラー(歯石取りなどに用いる)などの器具は飛沫が飛散する範囲が目に見えないだけで低い天井などには簡単に飛んでいくと言われています。一時的に歯科メーカーからも色付けされた飛沫が部屋に飛び散った様子が公開されていましたが、驚くほど飛んでいます

そのため口腔外バキュームというお口の外に飛散した飛沫を吸い取る機械が開発されました。実は随分前から商品化されていますがコロナウイルス感染拡大を受け、普及率が上がっているようであります。ただし口腔外バキュームだけでも100%飛沫を吸引できるわけではありません。飛散した飛沫はエアコンなどの空調の気流で同一空間に回ってしまうことはコロナウイルス感染の研究データでも様々検証されています。当院が完全個室・口腔外バキューム完備にこだわった理由の一つがそこにあるのです。歯科で従来、一般的だったパーテーション(仕切り)や隣の部屋との壁上部が空いている設計では空調で飛沫がまわる可能性を個人的には懸念していたため完全個室としています



術後の器具管理についても考えなくてはなりません。
まずは基本の洗浄・消毒について。メディアに一時期、歯科医院の滅菌管理で取り上げられていましたが、実は滅菌前の洗浄・消毒の工程の大切さがまた見直されています。洗浄の工程が不十分だと滅菌過程において滅菌効率が下がるだけではなく、残ったタンパク質などが滅菌の高温に晒されることで固着してしまいます。どれだけ高レベル滅菌をしたところで、洗浄・消毒レベルが低いと意味をなしません。従来は手洗いでの器具洗浄でしたが、歯科器具は複雑構造の物が多く、作業する人によりむらが出たりしていました。現在は自動洗浄による高圧・高温での機械洗浄により洗浄・消毒の質が上がっただけでなく、医療従事者の怪我による交差感染(スタッフ同士、スタッフから患者さんへの感染)を軽減できます


こうして高水準洗浄・消毒を終え、やっと滅菌を行います。

滅菌器は当院ではクラスBオートクレーブ滅菌器の導入をしております。タービン(歯を切削する機械)などは中空構造となっておりクラスBオートクレーブ滅菌では真空と蒸気の注入を繰り返すことで中空部までしっかり滅菌することができます。日本の歯科医院の多くはクラスN、もしくはクラスB(滅菌前の一回真空状態となる)といったオートクレーブ滅菌器の取扱いですがこれらは単純構造の器具やチューブなどの中空状態(中空構造物は非包装に限る)程度しか十分に滅菌できません。タービン、コントラなどの歯を削る器具は内部の中空構造が大変複雑なものには向かないのです。全ての器具にクラスBレベルの滅菌処理が必要なわけではありませんが、必要なものには適した滅菌を使用すべきだと考えます。


その他にも切削器具はゼロサックバック機能(水流の逆流による感染物が機械に入り込むことを防止する機能)を備えたものを選択するなど細やかな所に配慮し感染リスクの軽減に努めております。
患者さんには全く見えない所かもしれませんが、様々な感染症防止のための安全対策をアップデートしていき安心できる環境を整えていくつもりです



 

📍 上越インター前
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