歯が溶ける!?酸蝕症とは
- 2025.10.18
- #治療
歯が溶ける!?酸蝕症とは|知らずに進む歯のダメージとその予防法
「虫歯じゃないのに歯がしみる」「歯の色が黄ばんできた気がする」
こんな症状に心当たりはありませんか?
もしかするとそれは、「酸蝕症(さんしょくしょう)」かもしれません。
酸蝕症とは、酸性の飲食物や胃酸などによって歯の表面(エナメル質)が溶けてしまう症状です。
虫歯のように細菌が関わっているわけではないため、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。
本記事では、酸蝕症の原因・症状・予防法、そして当院での対応について解説します。
酸蝕症ってなに?
酸蝕症とは、pHの低い(酸性の)飲食物などが原因で、歯の表面のミネラルが失われ、溶けてしまう状態です。
虫歯のように細菌が糖を分解して酸を出すのではなく、直接的に外部の酸が関与している点が大きな違いです。
一度失われた歯質は自然には元に戻りません。進行すると象牙質が露出し、知覚過敏や咀嚼機能の低下を招きます。
酸蝕の原因となる身近な習慣
以下のような習慣が、歯を長期的に酸にさらすリスクになります:
- 炭酸飲料(コーラ、エナジードリンクなど)の頻繁な摂取
- スポーツドリンクを日常的に飲む(部活、運動後など)
- レモン水やビタミン剤を習慣的に摂る
- お酢・柑橘類・フルーツを毎日とる
- 逆流性食道炎などで胃酸が口腔内に上がってくる
- 就寝前や夜中の酸性飲料摂取(唾液分泌が減る時間帯)
特に健康や美容意識が高い方ほど、「クエン酸」や「レモン水」などの健康習慣が知らず知らずのうちに酸蝕の原因になっていることもあります。
酸蝕症が進むとどうなる?
酸蝕が進行すると、以下のような症状が見られます:
- 歯の表面が白く濁る、またはツヤがなくなる
- エナメル質が薄くなり、歯が黄色っぽく見える(象牙質が透けてくる)
- 知覚過敏(冷たいものがしみる)
- 歯が丸く削れたようになる、欠けやすくなる
- 噛み合わせの歯がすり減って背が低くなる
- 詰め物や被せ物が外れやすくなる
「最近、歯の形が変わってきた気がする」「詰め物が合わなくなった」と感じたら、酸蝕症のサインかもしれません。
酸蝕症を予防するには?
酸蝕症は、日々のちょっとした意識で予防が可能です。
- 炭酸飲料やスポーツドリンクは「だらだら飲み」せず短時間で
- 飲食後は、水やお茶で口をゆすぐ
- フッ素入り歯磨き剤で再石灰化をサポート
- 就寝前の酸性飲料は控える
- 定期的に歯科でチェックを受ける
また、酸蝕の初期には自覚症状がないことも多いため、定期的なプロフェッショナルケアが重要です。
当院での取り組み
デンタルオフィスKでは、酸蝕症の早期発見・進行抑制のため、次のような対応を行っています:
- 定期的な口腔内チェックとカメラ記録
- 状態に応じたフッ素塗布やMIペーストの使用
- 酸によって失われた歯質の補修(コンポジットレジンなど)
- 機能回復が必要な場合はセラミック修復もご提案
- 食習慣・飲み方のアドバイスもおこなっています
まとめ
酸蝕症は、健康志向が高い人ほど無意識にリスクを抱えている可能性があります。
虫歯や歯周病と違ってあまり知られていませんが、歯の見た目・機能の変化につながる重大な問題です。
気になる症状がある方や、「炭酸やフルーツが好き」という方は、一度ご相談ください。
歯を守る意識は、将来の健康への投資でもあります。
📍 上越インター前
生体に調和した機能美を目指す予防型歯科医院 》》 デンタルオフィスK
記入者この記事を書いたメンバー
